*水玉舎の「水玉日記」です* 


by mizutama375
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和歌浦の海に、「Johnny Moon」と「海坊主」

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遅まきながら、PCが手元に戻って来たので、やっと書けます。



9月3日、日曜日。
この日のことは、一生忘れないな。



朝からもの凄い快晴。寝起きは余り良くない私だが、窓から差し込む陽光の余りの暑さと前夜から続く軽い興奮のために、すぐに起き上がり、すぐにテンション振り切り、すでに感涙。

あろうことか、前日にPCが故障の憂き目に合いつつも、隣人に色々と手伝ってもらいながら、準備をして、出発。スタッフとして来てくれた友人に迎えに来てもらい、車で、高速で、いざ、Bagusへ。

到着後、しばらくして、Bagusの方々に、スタッフとして助けに来てくれた友人たちが、ぼちぼちと集まって来てくれる。ほどなく、sakanaのお二人と、sakanaの新作「sunday clothes」のアート・ディレクションとデザインをされ、sakana西脇さんの本「ノアラとヨッコラ」のデザインをされた山田さんが到着。山田さんは物販のお手伝いに、わざわざ東京から来て下さったのだ。

心強いスタッフやBagusの方々に見守られつつ、時間は過ぎゆく。
さぁ、sakanaのリハーサル。

一音目でぐっと来て、pocopenさんの歌が入った瞬間に、また、感涙。これでは本番どうするの、と自身に突っ込みつつも、感激がどうにも止まらない自分がいた。それに、ちらっと覗いたセットリストには、リクエストしたあの曲が・・・!

続いて到着した、ソラネコはたさとみさんのリハーサル。木村さんも交えて。やっぱり思った通り、Bagusがとても似合う(というと変かな)。さとみさんは、こういった自然が身近にある環境で、さらにパワーアップする人なんじゃないか、と思っていたので、それが見事に当たった気がした。sakanaのお二人も、リハーサルを楽しそうに観てらっしゃった。

リハが済んだら、開場のための会場準備。その間にも、sakanaのお二人は練習をしたいとおっしゃって、私と友人が泊まる予定の部屋に籠もられた。直前まで最善を尽くそうとするそのお姿には、本当に、本当に、頭が下がる思いだ。

バタバタしているうちに、開場時間。気付けば、お客さんがたくさん来て下さっていた。

いよいよ始まる。

まず、はたさとみさん。
この方は、本当に声が綺麗。初めて聴いた時から、本当に好き。ソロのさとみさんは、ソラネコで観るさとみさんよりも、幾分かロックで、幾分か子供みたいで、とても楽しかった。一音一音、一声一声、大切に出している感じ。さとみさんの世界が、海まで広がって行く、海坊主の歌。気が付けば後ろに海坊主がカレー食べてそうやん、とか思いながらいると、sakanaの西脇さんがとても楽しそうにノってらっしゃったので、それを拝見して、また嬉しくなった。

そして、sakana。
いよいよ、というところで、どうもステージの様子がおかしい。なんと、西脇さんのギターの音が出なくなったのだった・・・!Toots Thielemansとお揃いの、Rickenbackerのギター。占い好きの友人に聞いたところによると、細木○子という人の説では、私、12年に一度の悪い時期の「大殺界」という時期らしく、今はその最後の年だとか。あんまりそういうのは信じたくないと思うのだが、この時ばかりは、前日のPCの故障といい、細木○子が「大殺界」の魔物を連れて私を潰しにやって来たのかと、随分と焦った。ところが、西脇さんは冷静にも「PAさんの持ってらっしゃったガットギターをお借りできれば・・・」とおっしゃり、PAの方が持って来てらっしゃったエレアコのガットギターに持ち替えられる(後でPAの方から聞いた話だが、このガットギターは、あのカオリーニョ藤原さんからいただいたものなのだとか)。

そんな中で始まったsakanaのライヴ。最初は幾分か固い印象だったが、やはり、というか、いや、勿論、だ、素晴らしい演奏。西脇さんなんて、ご自身のギターではないのに。またここで、ぐっと込み上がってくるものがあった。少し意地悪な感じのpocopenさんのMC(私の勝手な考えだけれど、これは、pocopenさんが緊張されていると、こういった感じになるのかな)、でも、きっと、おっしゃっていることだけが真実ではない。pocopenさんの歌声は、やはり力強く、少し勇ましく、そして、どこまでも優しかった。柔らかく包む西脇さんのギター。海の音がMixされて、ほらやっぱり、海辺でsakana、って冗談みたいで冗談じゃなく凄く良いやん!と自分で、本当にそう思った。これJim O'roukeが聴いたら何て言うかなやっぱり「Eureka!」なんていうんかな、とか。

pocopenさんが言う。
「海に飛び込んじゃいましょうか。」
海に飛び込みたいのは、感極まった私だー、と思いながらも、それは思いとどまる。
本当に、素晴らしい時間が、そこにあった。振り返れば、月光が、水面にきらめいていた。

本編終了、すぐにアンコールのお願いに行く。アンコールには、きっとあの曲がある。

「Johnny Moon」

海辺で、寂れた灯台があって、晴れていれば月光が海に美しくきらめくこのBagusという場所で聴ける「Johnny Moon」は、一体どんな風なのだろうか、とずっと思っていた。

やおらpocopenさんがギターを置く。しばらくギターをどちらにするか、などなど、決まらない様子。どうしたのだろう、と思っていると、pocopenさんは、ご自身のギターを置いたまま、西脇さんのギター一本で歌い始めた。こんなのは初めてだ。そのまま始まる「Johnny Moon」。もう随分と以前のライヴで聴いた事があったかと思うが、この日の「Johnny Moon」はもう、本当に、本当に、格別だった。音数も少ないせいか、昔によくみられたsakanaのミニマルな感じと、今作のsakanaらしい柔らかさと、ずっと漂っている力強さと繊細さと美しさ、あと、自分の思い入れ、かな、本当に心からぐっと来た。

そして、最後の「Mr. Lovesinger」。いやぁ、まったく、この二人の「Lovesinger」たちったら!もう!!!素晴らしいの!見事な「Lovesinger」たちの、「Mr.Lovesinger」。やっぱり私はこの方たちの、一生一Fanだな、と、心から思った。

終演後はもう、感極まってしまって、「ありがとうございました」としか言えなかった。いや、もう本当にそんな気持ちでいっぱいで。関わってくれた人全てにお礼を言いたかった。それで、私にも「ありがとう」という言葉が向けられて、本当に、とても、嬉しかった。Bagusの人たちが、代わる代わる飲み物をご馳走してくれた。いや、素敵だったのは、さとみさんと木村さんとsakanaのお二人ですよー、なんて思いながら、その、黄色い泡立った飲み物を、美味しくいただいた。今までで、一番美味しかった。

その夜は、Bagus上の木村屋旅館に友人と泊まり、新しく出来た女湯をそそくさと、でもしっかり堪能し、休ませてもらった。上がったあとは、ぼちぼちと話をし、二人とも倒れ込むように、就寝。次の日、昼から仕事だという友人を見送り、私は、また部屋に戻る。部屋で一人、荷造りをした後、畳の上に寝転がる。実は、本番前、ちょっとした用があって、sakanaのお二人がいる頃のこの部屋に行った。部屋の前に立って、その部屋の襖の前で、私がリクエストした、あの「Johnny Moon」が歌われていることに気付く。その場に立ったままいるしかなかった私は、じっとその歌を聴いていた。小さく小さく奏でられ歌われた、もう一つの「Johnny Moon」。その響きと、遠く昨日から、波の音と一緒になった「Johnny Moon」が聞こえてくるような気がして、ちょっとだけ目を閉じた。まさに、「感慨深い」の一言。この言葉がこれほどにぴったりくる瞬間は、そうそうないだろうな、と思う。



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今回の「playa 2006」に関わり、様々な形でそのお力を貸して下さった方々、本当にどうもありがとうございました。

素晴らしい場所を提供して下さったBagus、隣人として様々な状況で助けてくれたりえちゃん、いつも柔らかい笑顔で車を出してくれたさっちゃん、面倒見の良い姉御のようなゆりこさん(warehouseと柳原陽一郎、もうすぐですね)、小さな体で大きな車を出してゴザと座布団を運んでくれたシバちゃん(道具屋筋1大きい金物屋さんの娘さんです、是非お店に行ってみて下さい)、いつも何だかよくわからない癒しをくれ、何だかんだいって頼りになるヒロタマ、一生懸命に音響さんのことを色々考えてくれたナンシーちゃん(素敵な”チェンバー・スカ・バンド”popoのアルバム・ジャケットの絵を描いてらっしゃるとか、本当に素敵です)、遠いところから迎えに来てくれたニシオカさん、PAを担当して下さった中村慎一さん、2台のギターアンプ(しかも1台は真空管の!)を貸してくださった南森町の激ウマなお店エピス食堂のテツさん、DMを作成してくれたヒサムラ君、東京からわざわざ来て下さったsakanaの「sunday colthes」のジャケット・デザイナーにして西脇さんの本「ノアラとヨッコラ」のデザイナー山田さん、会場用に大量のゴザと座布団を貸して下さった新世界Bridgeの中沢さん、sakana京都磔磔ライヴでお世話になったF.M.N SOUND FACTORY石橋さん、色々と手を貸して下さったsakanaのBagusライヴ次の日の♭フラミンゴでのライヴ企画者フルイチさん、来て下さったお客さん、何とはなしに背中を押してくれた(気がする)昨年の出演者の方々、そして、様々な形で関わりその手を貸して下さった方々、最後になりましたが、ご出演いただいた、sakanaのお二人、ソラネコのはたさとみさんと木村さん、本当に、本当に、心から感謝いたします。本当に、どうもありがとうございました。



また、来年です。
「またよろしくお願いします。」
というその言葉と、自分の気持ちを信じて、

「また、来年。」



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by mizutama375 | 2006-09-18 03:03 | 音楽